ちょいとお月さんお空に浮かべて
来た来たそら来た夜が来た
良い子、悪い子、四の五の言わずに
六つ七つ数えてねんころりん
浮かれた夢には用など更々
探すはおどろしおどろ夢
塩などまぶして胡麻でもふりかけ
むしゃむしゃごくんで
ごちそうさん
悪い夢なら払おうか
枕の涙を払おうか
悪い夢なら食らおうか
なんならまるごと食らおうか
白黒紋様
あやかしまやかし
かくかくしかじか旅道中
夢の通ひ路、手招き手招き
鬼も人も逃げ出す夢の中
あゝ夢の中
夢浮橋、一梁二梁
橋桁の下でごろんと寝そべり
来ぬ人を恨む、十泣百泣
どぼんと落ちる前にごちそうさん
恋ひ死ねと
するわざならしむばたまの
夜はすがらに夢に見へつつ
はて、悪夢か否か
迷うところでざんすが
腹の音響けばごちそうさん
悪い夢なきゃ探そうか
あちこち提灯照らそうか
悪い夢なきゃ落とそうか
なんならあんたも落とそうか
白黒紋様、うらめしうらめし
されども悪しきは腹の中
何を怨みや笑わにゃ損損
夜が明ければ、ややや夢のあと
やや夢のあと
唐々番傘、浮世に目隠し
喧々諤々けんぱっぱ
三千世界の鳥を殺して
お天道さんまでほら夢心地
白黒紋様、あやかしまやかし
かくかくしかじか旅道中
夢の通い路、手招き手招き
鬼も人も泣き出す夢の中
あゝ夢の中
はて腹の中?
やれごちそうさん
◣◢◣◢
━━●●━━━━━━━━━━━
獏(ばく)、曰(いわ)く
ちょいとお月(つき)さんお空(そら)に浮(う)かべて
来(き)た来(き)たそら来(き)た夜(よる)が来(き)た
良(よ)い子(こ)、悪(わる)い子(こ)、四(し)の五(ご)の言(い)わずに
六(むっ)つ七(なな)つ数(かぞ)えてねんころりん
浮(う)かれた夢(ゆめ)には用(よう)など更々(さらさら)
探(さが)すはおどろしおどろ夢(ゆめ)
塩(しお)などまぶして胡麻(ごま)でもふりかけ
むしゃむしゃごくんで
ごちそうさん
悪(わる)い夢(ゆめ)なら払(はら)おうか
枕(まくら)の涙(なみだ)を払(はら)おうか
悪(わる)い夢(ゆめ)なら食(く)らおうか
なんならまるごと食(く)らおうか
白黒(しろくろ)紋様(もんよう)
あやかしまやかし
かくかくしかじか旅(たび)道中(どうちゅう)
夢(ゆめ)の通ひ路(かよいじ)、手招(てまね)き手招(てまね)き
鬼(おに)も人(ひと)も逃(に)げ出(だ)す夢(ゆめ)の中(なか)
あゝ夢(ゆめ)の中(なか)
夢浮橋(ゆめのうきはし)、一梁(ひとはり)二梁(ふたはり)
橋桁(はしげた)の下(した)でごろんと寝(ね)そべり
来(こ)ぬ人(ひと)を恨(うら)む、十泣(じゅうなき)百泣(ひゃくなき)
どぼんと落(お)ちる前(まえ)にごちそうさん
恋(こ)ひ死(し)ねと
するわざならしむばたまの
夜(よる)はすがらに夢(ゆめ)に見(み)へつつ
はて、悪夢(あくむ)か否(いな)か
迷(まよ)うところでざんすが
腹(はら)の音(ね)響(ひび)けばごちそうさん
悪(わる)い夢(ゆめ)なきゃ探(さが)そうか
あちこち提灯(ちょうちん)照(て)らそうか
悪(わる)い夢(ゆめ)なきゃ落(お)とそうか
なんならあんたも落(お)とそうか
白黒(しろくろ)紋様(もんよう)、うらめしうらめし
されども悪(あ)しきは腹(はら)の中(なか)
何(なに)を怨(うら)みや笑(わら)わにゃ損損(そんそん)
夜(よ)が明(あ)ければ、ややや夢(ゆめ)のあと
やや夢(ゆめ)のあと
唐々(からから)番傘(ばんがさ)、浮世(うきよ)に目隠(めかく)し
喧々(けんけん)諤々(がくがく)けんぱっぱ
三千世界(さんぜんせかい)の鳥(からす)を殺(ころ)して
お天道(てんとう)さんまでほら夢心地(ゆめごこち)
白黒(しろくろ)紋様(もんよう)、あやかしまやかし
かくかくしかじか旅(たび)道中(どうちゅう)
夢(ゆめ)の通い路(かよいじ)、手招(てまね)き手招(てまね)き
鬼(おに)も人(ひと)も泣(な)き出(だ)す夢(ゆめ)の中(なか)
あゝ夢(ゆめ)の中(なか)
はて腹(はら)の中(なか)?
やれごちそうさん
- 专辑:童妖奇譚
- 歌手:中恵光城
- 歌曲:獏、曰く