深い穴の底
はまって 落とされて
行き着いた不思議な世界
優しいウソの香り
花の思い出が忘れられなくて
この胸を切なくさせる
手巻きの懐中時計
強がりすぎて
幼さ隠してきた私を
ゆるく取り囲むとき
家族の残した忘れ物
夢はさめるものだから
いまを楽しむことができる
続かない揺りかごの仕掛け
古いぜんまいが軋んで
ほうっておいても止まってしまう
時よ 止まれと祈ってみる
絵本ひろげれば
香り ひろがっていく
古い本と太陽の熱
交じり合いながら消えていく
うすれていくのはこれから
重ねるはずの年輪と
変わりゆくはずの姿
久しく会わない友達
夢はさめるものだから
いまは留まるしかないけど
帰る支度始めておこう
大切に思う愛着も
持ち帰ることはできなくて
だから 最初から捨ててしまおう
こわばるあなたの表情が
私をひきとめている
きまずいだけの沈黙
ふざけているふり
素直になれず 失っても
一時のことと割り切った
ひどい言い訳だと
わかって祈り続けている
夢はさめるものだけど
いまだけ一緒にいられないかな?
そんな願い ばかばかしいよね
好きという言葉にしても
砕けてしまえばもとどおり
きっと私は忘れてしまう
都合のいい態度だって
向こう見ずなプライドだって
子供だからと許してもらえる
おかした罪も失敗も
誰かに平気でなすりつける
そんな楽な逃げ道なんて…
逃げ道なんてないよ
- 专辑:ブラック・アニバーサリー
- 歌手:QuinRose
- 歌曲:Stray Child