いとおしきものよ.うつくしきものよ. 咲け.散れ.舞え.かくして.また.強く.凛と. 円なる月が.欠かされたとしても めぐりあわせた.その叢雲の小粋なはからいとしましょう. 咲き誇る花が.飛ばされたとしても 風の行く先に思いを馳せて.その旅の無事を祈りましょう. 変わる季節ごとに.趣を変え. その命を集めて.彩と為す. さぁ.誰の手も借りることさえなく. 大地を.咲かせ. 地を満たせ.大輪の花 人の及ばぬところ.あるがまま咲き誇る. ―そんな世界こそが.どこまでも美しい. 命の限り 悠か永久に失