校庭に下校のチャイムが響く 色のない空 野球部が見えにくいボールを 追っている 隅の自転車置き場で 壁際に並び 話せないまま ずっと借り放しのCDを 返すため ここに来たフリしてた だけど- 「あなたが好きでした」 最後に言いたくて この胸の木々が風に揺れている 「あなたが好きでした」 声には出せなくて 切なさを 気づかれないように微笑みました あの街はそんなに遠くはないと 教えてくれた 距離じゃなくあなたがいなくなる 明日から 水を入れ替えたプールが きらきらと光る 未来のように- 何にも始ま