深く深く潜った 地の底で あの日空が見たのは 火の涙 月は音を失って 色をひそめ 届かない言の葉が 散らばった 聴こえているふりで 何も響かない 見えない力ばかり 欲しがって生きてた 手のひらに すくったのは 途切れた 祈りの欠片 もう二度と 伝わらない 雫が頬をすべる間 "救われたい" そう願うことさえ 時は 許さないから 許してくれない 許されるなら- 淡く淡く広がる 雲の波 あの日空は確かに 泣いていた 風が海を駆けずって 凪を煽り 笑えない時間(とき)だけが 過ぎていく 「前を