開かなかった花の種を蒔いて ちぎれ溶けた雲の行方追いかけて 絡み付いた誰かの言葉ほどいて 僕は今この街を出て行くよ 少し優しい風が吹いて 人の影がかすれ揺れた いつか消える寂しさなら今でもそう ただそれだけのこと 本当の僕などどこにもいないけど 広がる世界をどこまでも 旅のための旅 懐かしい人に借りたままの本に 懐かしい匂いがまだ残っていた 結末さえ忘れてしまうのに それだけは覚えているんだろう それは遠い過去に見えて 君の影も滲み揺れた ひとり消える悲しさならいつでもそう ただこれだけのこと