あなたは視ていた 機械の体躯(からだ)で オパールを真似る月が赤い目を揺らしてた 抗生物質に心は擦り減って か細い声は汚(けが)されて正論に沈んだ 独り言を云うね できるだけ笑われないことが大事で 何より怖がらないふりが勲章で 「それでも大丈夫だよ」って聞こえた気がしたのに 信じたい嘘も信じられないんだろう 愛ってなんだっけ 僕は持ってないや 最近は泣くことにも理由を求めるの あなたの胸に耳を当てた 聴こえる生命(いのち)の音 初めての心に触れたら痛くて すべてを晒(さら)け出すことが苦しくて