冷たい森 歌:霜月はるか 凍てつく湖のほとり 寂しく唄う少女 やまない北風も 積もる雪も白く 彼女が手招く樹海へ向かった者は誰も その冷たい嵐に身体を奪われ ――見上げた孤独の空 溶けない夢に抱かれて 鎖された夜の森 遠い街明かり 迷い込む子どもらを呑み込んで 深い眠りへと腕の中へと誘う 少女を冬と呼ぶ物語 禁忌を爪弾く指先 皮肉に唄う吟遊詩人(バルド) 冬の山を越える術を探していた 白銀はびこる樹海へ向かった彼の眼には その冷たい氷柱が涙に映った ――凍える氷の花 ここから旅に出よう ひらかれ