松ヶ枝(まつがえ)の葉末(はずえ)の 露(つゆ)の命(いのち)とて 欲(よく)に明け 穢(けが)れに暮れて 我(われ)一人 おごれる者よ 砂粒(すなつぶ)の命に宿(やど)る 灯(とも)しび知らず 密(ひそ)やかな 巷(ちまた)の夢の重(おも)さ想(おも)わず この世に 許されざるものあり この身に 燃える憤(いきどお)りあり 美しき花散(ち)り 惑(まど)う命とて 金(かね)に明け 出世(しゅっせ)に暮れて 邪魔すべて いたぶる者よ 辛(かろ)うじて 道端(みちばた)に咲く 幸せ知らず ささやか