淡色の溜息は螺旋を描き 風に包まる樣に吹かれ て 音の無い翳った月夜に独 り心映されて 闇の中を手探りで捜す記 憶浮かばせて 頬を撫でる懐かしい声何 処に隠れたの 度重ねた言葉が無情に雲 へ見え隠れ 春の日は幾度も巡って咲 いては儚く散り急ぐ 抱き寄せて交わした約束 は何時の日に華を誇らす 唯膝を抱えて過ごす夜明 け眩しくて 瞳を閉じれ ば蘇る顔にとても臆病で 切なさから逃れる術を見 つけられないの この想いは叶う事も無く 明日へ手渡され 春の日は幾度も巡って咲 いては儚く散り急ぐ 空白に埋もれ