君に一つ伝えたいことがあるよ 僕もそんなに覚えてはいないけれどね 誰も見向きもしないけど 大切なものだった気がするんだよ 昔読んだ本に書いてあっただろ 落書きに見えたあの街は此処に在った 雪解けを彩(いろど)る大地に 囀(さえず)る鳥たちが 始まりの街に 朝の訪れを伝える 陽の光あふれる大地に 喝采の音が響く 風が打ち鳴らす鐘の名を 知る人はいない 君によく似ていた 街を守るため旅立つ一人はまだ少年で この時代は誰もが その居場所を勝ち取る為に戦ったんだ それは長く遠い道程だったけど 諦めない心