十六夜(いざよい)きたりて白(しろ)き道(みち)ゆく 足(あし)もとを埋(う)める紅(くれない)の雪(ゆき) 銀(ぎん)のナイフからしたたる生の血(いのち)は 音(おと)もなくきえゆく 人(ひと)の世(よ)を離(はな)れ一人(ひとり)ただ立(た)つ 心(こころ)揺(ゆ)さぶるものは既(すで)に無(な)く 疎(うと)まれ忌(い)み嫌(きら)われる命(いのち)は いつまで続(つづ)くのか 月(つき)の光(ひかり) てらす銀色(ぎんいろ) なびく髪(かみ)は さらり銀色(ぎんいろ) 飛(と)び出(だ)