ねえ いまは 何が見える? 遠くまで波が揺れて 浅い熱をさらっていく 暴れだす呼吸だけは前へ行け.と急き立てる ぼくらの呼ぶ未来はとっくに不確かだって どうしようもなく世界が叫ぶのを そっと 手を繋いで やりすごすよ ぼくの目を片方あげよう 今ぼくにあるものすべてその手にあげるから きみの目のひとつになって見つめていよう 世界を 未来を 呼吸を 継いで つぎの場所へ 静かに砂が鳴いて足あとを残していく 先をいくきみの後を痩せた影が追いかける ぼくらのいる季節だけ強い風に遭って 飛んでいく欠けたペ